12.ODCPとは・・・

ODオドメーター・チェックポイント

 

  距離に関する説明をしてきましたが、ラリーで距離に関する作業で

 非常に重要なオド処理という仕事があります。

 コマ地図の記号の中で紹介した記号に左のような記号がありましたが

 コマ地図にこの記号が出てきた所でオド処理を行うのですが、

 この仕事の意味とこの記号が出てきたら何を行うのかを説明します。

 

ODCPのコマ地図

 

 

 

  ODCP 「オドメーターチェックポイント」

  目印となる目標物の延長線上に

  車両のフロントタイヤを合わせて、

  ここでラリーコンピューターの

  オド処理をします。

  OD処理を実行すればその後は自動で

  計算されます。このOD処理は

  慎重に行うようにしましょう!!

 

 車のスピードメーターやトリップメーターが、タイヤ(ギヤ)の回転によって

 計測されていることを知っている方は多いと思います。

 回転を感知してそれを速度や距離に換算している為、

 タイヤの空気圧やサイズによってタイヤの直径が変わるので同じ車両であっても

 メーターに表示される距離が変わって来ることは容易に想像できると思います。

 先ほどまでに説明してきたきコマ地図に記載されている距離は、

 主催者がコマ地図を作成した時に使用された車両で出た距離が記載されています。

 上記のように同じ車両でも少しの条件の違いで大きく距離が変わってくるので、

 計測した車両が違っている場合は、必ず表示される距離は変わります。

 

 ラリーでは、1mや10m単位で距離の表示をしていて、コマ地図では

 その距離を元に交差点の出てくる位置を把握するので、

 タイヤの直径などの差で誤差が出るとすぐにミスコースとなってしまいます。

 

 その為、主催者が計測に使用した車両と自分たちの車両の距離を

 揃える為に用意されたチェックポイントを「ODCP」(オドメーターチェックポイント)と

 言います。(イベントによってはメーターコントロールCPなどと言われています。)

 

 

 どのようなことが行われるのか?

 

 主催者の車の距離と自分たちの車両の距離の差を補正する計算を行います。

 ラリーではこの補正する為に計算で出した数字を「補正率」と呼びます。

 

 補正率の求め方

 

  (自分たちの車の距離) ÷ (コマ地図に記載されている距離) = (補正率)

 

 このように数字の計算が出てくると非常に難しいイメージになってきますが、

 数値(距離)を入力するだけでラリーコンピューターが自動的に計算してくれますので

 なにも難しいことはありません。ラリーコンピューターにこの補正機能があるおかげで

 毎回計算をしなくても主催者から渡されたコマ地図の距離と同じ位置に

 コマ地図に記された交差点が出てくることになりますが、

 上記のような計算で成り立っていることだけは理解しておくと良いでしょう。

 

 これ以外にもラリー中に起こるさまざまな変化に対応する計算がありますが、

 上級者でなければ理解が難しいので、次の機会に説明します。

 

                             

 

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